海からの贈り物

リーディングの合間、いつものように浜辺をブラブラと散歩していると、ふいに海が呼び掛けて来ました。

 

「今日は、特別なプレゼントがあるよ。探してみて…」

 

ふと足下を見下ろすと、丸い石がコロンと、まるで誰かがそこに置いたみたいに転がっています。

 

ん?と手にすると…

 

「あっ!マリア観音みたいじゃ!たまがった!(びっくりした)」

 

私は本当に驚いた時と怒った時には、決まって大分弁が口をついて出ます。

 

「まだあるよ。松竹梅、探してごらん…」

 

え~っ?松竹梅?もしかして、日本酒の空き瓶かしら?

でも何だか楽しいね。

昔、小学校の遠足でやった「宝探し」みたいに、夢中でそこらに目を凝らします。

 

「うわっ!ほんまじゃ!松、あったっちゃ!」

 

貝殻やシーグラスに交じって古い瀬戸物のかけらが、砂の中に半分顔を出しているではありませんか!

 

よ~し、次は竹だね。竹、竹、竹、竹、

 

「わわわ!またあった!竹じゃ、竹じゃ!」

小躍りして喜びます。ここまでものの5分くらいです。

あとは梅だよね。ホントにあるかな?

 

最後は梅です。梅…梅…梅

 

そこからまた10分ほど探しましたが、残念ながらタイムオーバー。次のリーディングの時間です。

 

「そうだよね、そう上手く行くわけないよね。まあ、今後の散歩の楽しみに、梅は後日、のんびり探すっちゃ。」

ブツブツと独り言を呟きながら家へ帰りました。

 

夕方、いつものように夕食の買い物に出ようと車のドアを開けていると、またまた海に呼ばれます。

 

「今なら見つかるよ。すぐそこの入江…。」

 

ええ~っ?本当?

しかし、海の誘いは断れない私。

 

引き潮で濡れた浜辺に降り、フナ虫やカニに呆れられながら(?)、必死で最後の梅を探します。

 

「あった~!ホンマじゃ!ちっこいけど、梅じゃ!梅じゃ!」

 

どうだ!松竹梅の揃い踏み~!

 

 

 

これが証拠写真です。

マリア観音さまの下、左から、松・竹・梅となっております。

 

これをご覧になって、「わぁ!すごい!」と無邪気に思われたそこのアナタ!

 

あなたと私は同じ星の出身です!

 

あなたにもきっと、海の言葉が聴こえることでしょう…

 

 

れべいゆ